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世界的に多くの野生生物の絶滅が危惧されている。しかし、現在の野生生物保護理論は、こうした事態への有効な理論と対策を打ち出しているとは言えない。野生生物の保全は、地球上の自然の保全と一体に行われるべきで、自然を人類が可能な限り保全する上で、野生生物界は最も重視されるべきであり、人間の社会や文化の中にきちんと位置づけてなされねばならない。
本書は、野生生物界の課題を地球環境問題と捉え、10年余りの野生生物保全論研究会の論議をふまえて、それぞれの専門家が新たな保全論と対策を提起している。保全実践の進展のための書である。
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