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山上憶良が「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 また藤袴 朝がほの花」(『万葉集』)とうたいあげて以来、千数百年にわたり秋を代表する植物として日本人にめでられてきた七種の草花。その知られざる伝承を掘り起こし、七草の生態と人々とのかかわりの歴史をたどりつつ、野に咲く小さな草花に心を寄せて季節に感応した日本人の自然観を見なおし、植物と人間との未来への共生のみちをさぐる。
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