取り寄せ不可
適切な定量的リスクモデルを実装することは、すべての金融機関にとって極めて重要な関心事であり、バーゼルIIのような規制プロセスとともに、この傾向は近年加速してきている。本書は、定量的リスク管理における理論的概念とモデリング技法を包括的に扱っており、読者は、金融リスク・アナリスト、アクチュアリー、規制当局者、定量的ファイナンスを学ぶ学生のどれに該当するにしても、現実世界の問題を解決するための実践的道具を身につけることができる。著者らは市場リスク、信用リスク、オペレーショナルリスクのモデリング手法を取り上げ、業界標準のアプローチをより正式な土台の上に載せる。さらに、現在の実務の主な欠陥、そして現在の実務を越える最近の進展について説明する。
本書の方法論は、数理ファイナンスから統計学、そして計量経済学や保険数学といった、様々な定量的研究分野に依っている。扱われている主要な概念としては、損失分布、リスク尺度、リスクの総計、そして配分原理が挙げられる。全体にわたるテーマの1つは、極端な結果や鍵となるリスク因子間の従属性に十分に取り組む必要性である。そのために必須の技法は、多変量統計解析、金融時系列モデリング、接合関数、そして極値理論から派生するものである。また、クレジット・デリバティブを扱う、より技術的な章もある。
修士課程の学生や金融業界の専門家を対象とした講義に基づく本書『定量的リスク管理』は、この分野のスタンダードとなること間違いなしの、類のない基本文献である。
[原著 Alexander J. McNeil、 R?diger Frey、Paul Embrechts: Quantitative Risk Management: Concepts、 Techniques & Tools、Princeton University Press、 2005]
※お詫び
2008年7月25日初版1刷発行のカバー後袖に入っております原著者近影の写真キャプションに印刷の誤りがございました。正しくは以下の通りです。訂正の上、お詫び申し上げます。
(正)左から、エンブレヒツ、マクニール、フライ
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。