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神をわがものとして、人生万般にわたる幸福を実現するための道を詳述するとともに、不眠、肉食、予言、愛、恐怖、芸術、戦後民主主義等の問題を採り上げながら、人生の指針を示した名著。
本書の初版は、生長の家創始者である谷口雅春師が、終戦後の混沌とした時期に発表された数多くの日本再建のための論文の中から、人間の幸福に直接つながる人生研究に関する文章をまとめて昭和23年に刊行されたものです。
「はしがき」には次のように書かれています。
「多くの人達は、幸福をもとめながら、しかも不幸になっているのは何故でしょうか。幸福の法則を知らないからです」
「幸福の法則」について、著者はこう述べています。
「幸福の法則を知ると言うことは、換言すれば原因結果の法則を知ると言うことです。これは簡単に言えば、因果の法則を知ると言うことです。(中略)あなたの心の状態が形の世界にあらわれて来るのです。あなたが何を心に捉えているかと言うことが形の世界にあらわれて来るのです」
著者の述べていることは、「心」こそ、「幸福」を実現する鍵だということです。
「相手から利益を奪い取るような争いの心で「幸福」や「平和」を実現しようとしても、結局、現れてくるのは、相手とのギスギスした「争い」の状態や、他国との「戦争」であるということです」
恐るべき惨害をもたらした第二次世界大戦を経て、人類が学ぶべき教訓は、まさにここにあるというのが、著者の主張です。
著者の主張は、さらに核心へと続きます。
「私は先ずこの本の第一章に、「先ず神をわがものと為せ」と書きました。神など信じない人は、迷信だと思うでしょう。しかし吾々の説く神と言うのは、(中略)あなた達のその心臓を動かし、肺臓を動かしている「不思議な力」のことです。(中略)この不可知の絶大な力をば、あなたの幸福に、健康に、一切の人生の出来事に協力させることが出来るか出来ないかが、あなたの幸福や、健康や、調和ある世界の実現を左右する鍵となっているのです」
「神」を「わがもの」にするというと、ちょっと難しいことのように思われます。しかし、実はそれほど難しいことではありません。実は、私たち人間自身が「神」からすべての力を与えられた「神の子」であるというのが真相だからです。
本書では、この核心に読者を導くべく、読者にとって身近なさまざまなテーマを取り上げて論述されています。たとえば、不眠症、躁鬱病、肉食、貧困、恋愛問題、恐怖心、芸術、性欲などなど。
人間の本質は、完全円満な「神の子」という、一番の核心をつかむことができましたら、「幸福生活」は永遠にあなたのものでしょう。ぜひ本書を読んでこの核心をつかんで下さい。
新版にするにあたり、昭和23年に初版刊行された旧版の正漢字、歴史的かな遣いを常用漢字、新かな遣いに改め、活字も大きく読みやすくいたしました。
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