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政治的なものの理論へ向けて──。構築と(再)生産と帰属を要求する「社会」ではなく、そこから脱落した「無能な者たち」による「共同体」の条件とはなにか。可能性と潜在性が枯渇したところから始まる、政治の思考と生の形式とはなにか。ハイデガー、アーレント、ベンヤミン、フーコーらを参照しつつ、大胆な視点と飛躍を恐れぬ文体で問題の核心に切り込む。★『未来』誌上にて1996年から2001年まで、世紀を越えて掲載された同題の連載に、新章を加筆。さらに文献案内も附録に。
目次
Impotenz──中断
苦痛/イデア──グノーシス主義者たち
Essentia──名と叫び
法の彼方──正義
「私は語る」──苦痛、敷居、石
「私は見た」──声、イメージ、真理
非同時代性──再生産に抗して保たれるもの
生を導く──エートスについて
テクネー/ポリス──国民化の時間性について
恥、怒り、存在
悲劇の批判──朽ちることとしてのDasein
不気味なものDas Unheimliche──魂の内戦のために
名の間違いについて──哲学者と詩人の生
作品とその死後の生──時間性なき歴史の概念のために
思考の在り処
死、ことば、まなざし
共同体の問い
イメージ──社会の残りもの
生は語ることができるか──生‐政治の次元における抵抗
文献案内
あとがき
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