現代住宅の原点であり近代住宅の最高傑作、
ル・コルビュジェのサヴォア邸(フランス/1931年竣工)。新たに起こした正確な図面と、建築写真の名手・宮本和義による55枚の写真、仏政府公認建築家・山名善之の解説により、豊かな空間構成と歴史的な意味を詳解したサヴォア邸の決定本。
ル・コルビュジェ(1887-1965)
スイスのラ・ショード・フォン生まれ。時計職人を養成する装飾美術学校を卒業した彼は、正規の建築家教育を受けていない。オーギュスト・ペレの事務所などに籍を置き、建築を学ぶ。1922年に事務所を設立。伝統的な石積みが主流だった第一次大戦中に復興をにらみ、スラブ、柱、階段のみの「メゾン・ドミノ」を考案。1920年代の数々の住宅建築の名作で近代建築の五原則を追及し、代表作サヴォア邸で白の時代の頂点を迎える。晩年はそれまで唱えていた建築と合理性をベースに有機的作品、ロンシャンの礼拝堂など生命感溢れる作風にいたる。今日でも多大な影響を与え続ける20世紀の巨匠。
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