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本書は、中世・ルネッサンス英文学を、「イコノロジー」すなわち美術史学の図像解釈学の視点から読み直しを図ることにより、「言語テクスト」としての英文学作品と、絵画・彫刻・紋章・意匠・装飾などから成るいわば「視覚的・映像テクスト」とが、複合的かつ動的に交渉、葛藤、融合し合っているさま、そしてそこに生まれてくる真の姿をスリリングに解き明かす。
さらに興味深い点は、これまでヨーロッパの中世・ルネッサンス美術・文化の系譜と無縁の存在として捉えられていたアメリカ文学においても、このような英文学に劣らぬ想像力的表現が濃厚に存在している点である。
このことから、有機的な関係をもつ英米両文学を「図像のちから(イコノロジー)」と「言葉のちから(言語テクスト)」から新たに読み解き、現代でもっとも新しい文学研究の視座を提示する。
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