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犯罪捜査の切り札として、DNA鑑定がマスコミ等で盛んな賞賛を浴びている。「100万人の中から1人を識別 できる」と言われる高度な識別能力は「科学的」であり、かつ揺るぎようのない真実であるとして広く受け入れられようとしている。
しかし、DNA鑑定は、けっして個人を特定できるような方法ではなく、また統計的な作為をもって鑑定結果 が出される場合もある。とりわけ問題なのは、人権感覚に乏しい日本の警察が「科学」としてふりかざすとき、数多くの冤罪が生み出されていることである――。本書はDNA鑑定の実態を明らかにし、その汎用化に大きな疑問符を投げかける。
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