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本書はドイツ・ジーゲン大学で行われた一般相対性理論の講義をもとにしたテキストである。著者フリースバッハ教授は超低温物理を専門とする物理学者で、理論物理学教科書のシリーズを書いている博識な学者である.その著者が、持てる知識をフルに使って、読者を一般相対性理論に導く。
相対性理論、宇宙論の専門家ではない著者自らが勉強してそのむずかしさがわかり、何とかそれを理解させようと、やさしくかみ砕いて読者に伝えてくれる。つねに教わる側に立ち、話がむずかしくなるといつも始めに戻って解説するなど、記述はじつに丁寧である。
内容は2部に別れている.6章までが1部で、そこでは一般相対性理論の構築を主に解説している。2部では理論の応用が扱われる。重力波、パルサー、超新星、ブラックホール、標準的宇宙モデルなどがその例である。
本書で相対性理論学ぶに際しては、力学と電気力学の履修を前提としている。ただし、力学はニュートンの基本法則、電気力学はマクスウェルの方程式をきちんと理解していればよい。数学としては、これまでに慣れ親しんだ道具(微分積分)を出発点として、相対論にどうしも欠かせないテンソル解析やリーマン空間の概念が導入されるが、自然に連れていかれるという感じでほとんど抵抗はない。数学的な道具の使用は、理論の正確さが損なわれない最低限ですまされている。
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