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多くのソフトウェア組織は継続的改善努力の成果をあげてきているが、ほとんど前進できないでいる組織もある。ある成熟度レベルへの到達や監査に合格することを主目標にした、いわゆる「チェックリスト症候群」にかかっている組織があまりにも多い。このような戦略は、本当の問題に目を向けることに失敗するだけでなく、「プロセスの確立」自体についてもメンバに悪い後味を残す。本書の著者は、確立したプロセスモデルとソフトウェア工学プラクティスの両者を参照として、最高のビジネス成果を達成するための実際的なメカニズムに焦点をあてるべきことを想い起こさせてくれる。彼らは、読者の開発と品質問題のすべてを解決する単純な「銀の弾丸」(特効薬)的処方を示すわけではない。その代わりに、常に増大を続ける厳しい要求に対応するためにどんな組織でも応用できる、多くの指針とプロセス改善戦略を明らかにしている。
また、本書は、組織のパフォーマンスの改善に対する最も微妙なアプローチ(目標の定義、その達成を妨げる障害の特定、それらの障害の除去に対する焦点を絞った変革の実施)についての確かな助言を与えてくれる。著者らは、ソフトウェア開発管理者および改善活動の成功を主導する責任を持つ人々に話しかけ、我々のプロセス改善アクションを組織の望むビジネス目標に結びつけるよう促す。彼らは計画、実施および改善プログラムの評価についてシステマティックなアプローチを明らかにしている。本書は、プロセスグループが多年にわたって開発現場で経験したプロセス改善から得た教訓を集めたものである。
顧客がより良い、より短期的な開発と高品質を要求するのであれば、あなたのソフトウェア開発とプロジェクト管理のプロセスは変わらなければならない。本書は、真の目標の定義の仕方とそれらを達成する実際的な戦略を示すものである。
(「序文」より)
[原著 Neil S. Potter、Mary E. Sakry: Making Process Improvement Work ― A Concise Action Guide for Software Managers and Practitioners、Addison-Wesley、 2002]
(発行元:(株)構造計画研究所、発売元:共立出版)
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