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奈良の唐招提寺に伝わる鎌倉時代の釈迦如来像の像内には、心ひかれる文書が納められている。「必ず必ず、これらの衆生より始めて、一切衆生、皆々、仏となさせ給へ」とあり、その左に多数の名前が列記されているのだが、人の名前に交じり、クモ・ノミ・シラミ・ムカデ・ミミズ・カエル・トンボ・カなどの名も書かれている。――<本書より>
思わず誰かに話したくなる仏教の真髄
知っているようで知らない……これが仏教だ!
●お釈迦さまは何をさとったのか?
●さとればそれでよいのか?
●「縁起」とは?「慈悲」とは?
●ノミもシラミもみな仏?
●なぜ大仏はつくられたのか?
●仏教は「真理」を主張しない?
人間と塵を平等とする思想
奈良の唐招提寺に伝わる鎌倉時代の釈迦如来像の像内には、心ひかれる文書が納められている。「必ず必ず、これらの衆生より始めて、一切衆生、皆々、仏となさせ給へ」とあり、その左に多数の名前が列記されているのだが、人の名前に交じり、クモ・ノミ・シラミ・ムカデ・ミミズ・カエル・トンボ・カなどの名も書かれている。自分たちと同じく、ノミやシラミも仏になることを願った人が、かつて日本にいたのである。(中略)ノミもシラミも仏になれという発想は、仏教によらなければ決して生まれてこないと私は思っている。――<本書より>
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