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イエスはキリスト教の先駆者ではない。歴史の先駆者である。
歴史の本質を担った逆説的反逆者の生と死!
イエスという男がどこから来たのか、我々は知らない。「ナザレのイエス」と呼びならわされていたから、ガリラヤ地方の村ナザレの出身だったのは確かだろう。(…)しかし、ある日イエスは決断してナザレの村を出て、あのような活動をはじめた、というのではない。いつ、どのようにして出てきたのか、気がついてみたら、イエスという男はああいう活動をやっていた、ということだろう。(…)だいたい、あれだけの活動が、一つ二つの決心やきっかけでできるものではない。それはイエスという男の生の帰結であり、出発であり、内容であった。――「第一章 逆説的反抗者の生と死」より
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【目次】
第1章 逆説的反抗者の生と死
第2章 イエスの歴史的場
第3章 イエスの批判――ローマ帝国と政治的支配者
第4章 イエスの批判――ユダヤ教支配体制にむけて
第5章 イエスの批判――社会的経済的構造に対して
第6章 宗教的熱狂と宗教批判の相克
あとがき
索引
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