父母の記/自伝抄
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宮本常一に強大な影響を与えた父、母、祖父、祖母に関する文章および自伝的エッセイを収録する。また本巻には、母の葬儀の際に出席者へ配った「母の記」、妻へ向けた文章を含む「我が半生の記録」(「妻たる人に」)、郵便局の勤務時代の回想である「私の郵便局時代」、祖母の死去と葬儀の行程を記した「祖母の死と葬儀」、父の死のドキュメントである日記など、今回初公開となるきわめてプライヴェートで貴重な文章を多数収録。
目次
凡例
ふるさとの島 周防大島
平凡な島 よく働く女性 出稼ぎ 海外移住者
父祖三代の歴史
黒船のうわさ きこえる時の鼓動 百姓市五郎の家 しのびよる不幸 制度改革の苦しみ
火事と借銭 窮乏のはて 悲しき立身出世 敗残者の群れ 神仏にすがる フィジー島に渡る 養蚕の辛苦 保障なき明治
父祖の教うるところ
父祖の教うるところ
父のことば
父の死 ――昭和八年(1933)日記から――
付 祖母の死と葬儀の次第
母の記
母の思い出
母の記
我が半生の記録
家の歴史
長嶋氏 山本氏 宮本家 宮本家略伝
慈父語録抄
常一略年譜[一歳(明治40年)から二九歳(昭和10年)]
妻たる人に
私の郵便局時代
なつかしい人びと
露地奥の人生
師範学校時代
自伝抄 ――二ノ端界隈――
二ノ端付近
古川が流れる小さな橋
渋沢先生のお宅を訪問
渋沢家の屋根裏博物館
いつも七、八人の書生
ふるさと語る話の広場
多士多才な学者集まる
中国地方の旅に感銘
旅についての反省
命の躍動する古老の話
雑談楽しみに銭湯通い
研究に戦争の影濃く
伊豆の習俗訪ね歩く
月の夜の奄美大島
御薗生先生の人がら
善福寺裏の岩倉さん
渋沢先生の文化論
人心すさむ戦中の研究
東京の細い一本の道
変わりゆく町の風情
深く厳しい農村の課題
私の民俗学
民俗学への道
百姓の子として
理論と実践
生活と文化と民俗学――武蔵野美術大学退職記念講演――
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