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2つのものは 1つになり、1つのものは 2つになる。
混乱した。前二作品は、戦争への虚しさが主人公にみせた幻影だったのか? それとも? 『悪童日記』の単純明快な物語は、続編『ふたりの証拠』で音を立てて軋み始め、三作品目の本書において崩壊する。本書まで読み、もどかしくなって、再度前二作品を読む。主人公が綴る現実と、これまで語られてきた物語は、微妙に交差し、まじりあいつつも食い違っていく。また本書を読みたくなって、苦しくなる。読者は、虚構が虚構であると知りながら、その記述を信用しないことには読み進めることができない。くつがえされる。塗り替えられる。
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