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エドワード・サイード『オリエンタリズム』やメアリー・プラット『帝国の眼差し』との出会いによって、さらにはフーコーやデリダの衝撃をうけて書かれた若き学究によるラテンアメリカ文明論。植民地主義の支配と被支配の接触領域のなかで文化がどのように言説化されるかの脱構築的歴史的解読。
目次
プロローグ
I
II
第一章 自己領有のふたつのかたち
第一の自己領有──テクスト的態度
〈オリエント〉化されるアルゼンチン
抵抗の身振りと承認欲望
土着表象の二重性
第二の自己領有──歴史叙述と修辞性
法外性の消去
余白としての逸話
プロットの解体
反=叙述的な力
第二章 亡命と家郷
追放されたものたち
異教的語り
母の家
忍び旅
家郷のふたつのかたち
女の幽霊の誘惑
暴力と抑圧されたものの回帰
ふたたび家郷へ、そしてその後
地政学的な秩序だて
さかなでする風景
第三章 グランジ──植民地主義的言説の再読
プラット的読解へのもうひとつの疑問
中断する「ノ」そして「キエン・サベ」
コロニアル・マッピング
翻訳の可能と不可能
トリッカーとしての逸話
補論 ピクチャレスクを探して
ツーリズムの時代
スピード感と叙述の衛生化
奇形化される文化的他者の風景
あとがき
参照文献一覧
索引
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