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人間の理性と責任を強調し、イスラーム史上類をみない倫理思想を展開した中世のムウタズィラ派は、西洋近代思想に一脈通じるものとして近年とみに注目を浴びている。本書はその代表的神学者、アブドゥル・ジャッバールに焦点をあて、理性と啓示、人間の自由と尊厳、道徳と秩序など根本的な問題を通して、宗教と人間のあり方を問い直す。
目次
序文
凡例
序章 イスラーム倫理思想とアブドゥル・ジャッバール
1 イスラーム倫理思想の枠組み
(1)クルアーンの倫理
(2)ムウタズィラ派の歴史的位置
(3)ムウタズィラ派倫理思想の特色
2 アブドゥル・ジャッバールの生涯と業績
(1)生涯
(2)業績
3 アブドゥル・ジャッバール研究の展開とその問題点
(1)概観
(2)主な研究書
第1章 啓示と理性
1 神の唯一性 (al-tawhid)
(1)神の属性をめぐる論争
(2)属性とその要因
2 人間論
(1)人間の在り方
(2)ムウタズィラ派の人間論
(3)生ける総体 (jamlah al-havy))
3 理性
(1)ムカッラフの条件
(2)理性の完成
4 知識──必然知と獲得知
(1)必然知
(2)知識と知覚
(3)獲得知
(4)心の平静
5 啓示と理性
第4章 神の恩恵
1 倫理的利益
(1)他者への利益
(2)利益の位階
(3)創造における利益
(4)来世的な利益
2 ルトフ (lutf)──神の導き
3 イワド (‘iwad)──補償
(1)自然的悪
(2)試練と刑罰
(3)現世的なイワド
(4)イワドの宗教性
4 復活
(1)原子論的存在論
(2)原子の最小単位
(3)新しい創造
註
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