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量子論と相対論の出現によって、古典物理学の概念や法則の見方は決定的な変革と受けた。19世紀末頃、ミクロの領域まで観察領域が拡大するについて、人間の日常的な経験と矛盾するような現象が現れ、古典物理学の枠組みでは説明不能の事態が生じた。これを解決したのが、量子力学である。今日、半導体や超伝導体をはじめとする、多くの物質中の電子の振舞いは、量子力学によって解明される。量子力学の理解は、現在、物理を学ぶ学生にとって必須のものとなっている。
量子力学をはじめて学ぼうとする人にとって、その量子力学の枠組みは馴染みにくいものである。本書では、古典物理学における光の性質の論争から前期量子論、量子力学の成立といった歴史的発展に即した構成によって、その概念と法則を分り易く解説する。量子力学の理解に不可欠なシュレーディンガー方程式の解法も丁寧に紹介する。次いで、物質科学の分野でもっとも重要な、原子や電子さらに固体中の電子状態が量子力学ではどのように記述されるかを詳細に述べている。また、量子力学のなかでも、相対論の結論を引用することがあるため、付録として、特殊相対性理論の主要部を解説する。
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