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日本人の美意識の原点ともいえる信楽の古壺を初めて集大成した待望の書
信楽焼は日本を代表する窯場として知られている。特に中世に作られた壺は「信楽小壺」として日本人の美意識の原点とも言われている。そこ 信楽焼は日本を代表する窯場として知られている。特に中世に作られた壺は「信楽古壺」として日本人の美意識の原点とも言われている。そこにはまさに土と火の挌闘と言うべき、千変万化の魅力があふれている。そうした名品を海外からを混えて集大成したのが本書である。写真家藤森武のその真髄に迫る撮影、棋界の研究者による解説。さらに200点を越える掲載作品の詳細なデーター等まさに決定版とよぶにふさわしい充実した内容となっている。こうした信楽の古壺の魅力については、日本を代表する写真家で、自らも作品集を刊行した土門拳の言葉がもっとそれを伝えている。「今のぼくは、日本のやきものの中で、信楽の壺ほど魅力のある、そしておもしろいものはないと思うようになっている。」「日本のやきものの中で、恐らく世界のやきものの中でも、信楽大壺ほど土と火との挌闘の跡をとどめているやきものはないであろう。」(「わが信楽」より) 日本を代表するやきものである信楽の中で、最も魅力的なのは中世に作られその後忽然と姿を消した「大壺」である。それは世界に類を見ない「土と火の挌闘の跡」だからである。本書はそうした「古壺」200点以上集成した初の出版である。
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