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ほんの少し前まで医療は病原性微生物との闘いのようなものだった。やっと猛攻撃をしのいでほっとしたのもつかの間で、今や私たちは推定4000にものぼる遺伝病の餌食になっていることが分かった。
科学や医学の発達で多少の治療法はできたものの設計図たる遺伝子の異常であるから根治できないものと思われていた。しかしこの現状は変わろうとしている。現代医学の革命の最も輝ける華である分子医学の一分野、遺伝子治療がもたらす改革である。
この遺伝子治療は夢の医療であり、人類に計り知れない恩恵をもたらす可能性を秘めている。しかしその恩恵を受けるには、避けて通れない大問題がある。あなたの遺伝情報を管理するのは誰か。あなた自身か医師か。保険会社か。それとも国か。
21世紀に生きる皆さんは、それを自分たちで決めなくてはならない。そのために、誰もが遺伝子について最低限の知識をもつことを要求される日が、ついそこまで来ている。
本書は遺伝子について、また21世紀に予測される遺伝子の使い方について、お馴染みのクラーク博士が分かりやすく解説している。
[原著:William R. Clark:The New Healers ~The Promise and Problems of Molecular Medicine in the Twenty-first Century、Oxford University Press、1997]
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