しのびね/しら露
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しのびね(しのびね)大槻修 田淵福子[校訂・訳注]
名門の貴公子・四位の少将は、
嵯峨野で出会った美しい姫君と契り、若君を儲ける。
しかし、少将の父内大臣は、時の権力者・左大臣の娘と
男君を結婚させ、若君も引き取る。
女君は男君の心変わりと誤解し、知人宅に身を寄せ、
やがて帝の目に止まる。絶望した男君は出家するが、
女君は栄達への道を上ってゆく。
悲恋を乗り越えて幸福をつかむ新しい女性像が描かれる。
しら露(しらつゆ)片岡利博[校訂・訳注]
時の教養人中納言の子息・侍従の君は
按察使大納言の娘・白露と情を交わし合っていたが、
実の妹と勘違いして通わなくなってしまう。
男の不実を悲嘆した白露は志賀の里に身を隠す。
やがて間違いに気づいた侍従は、懸命に白露を捜し、
比叡山に登った帰途、偶然再会を果たし、
やがて幸福な結婚生活を送る。
シンプルにして妖艶な佳作の初の注釈書。
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