中国
取り寄せ不可
隋の流れを受けて花開いた初唐の三代家を中心とした楷書・行書を臨書。
長い中国の歴史の中で最も華やかで個性豊かな文化が花開いた唐の時代。約三百年にわたるその時代の初期を彩る書家が初唐の三大家といわれる欧陽詢・虞世南・■遂良である。彼らは、文教政策を重視し自らも書をよくした二代皇帝太宗に取り立てられ、前後して弘文館学士となるとともに、それぞれの書風を完成させていく。 そのうち、欧陽詢・虞世南のふたりは隋代書法の継承により自らの書法を打ち立てていった。北方系の書を背景にもつと言われる前者の書は均整のとれた整斉美の極致を思わせ、南方系の書を究めた後者の書風は悠遠で静かな味わいをみせている。一方、■遂良はこの二者に学び、個性にあふれた豊かな線質をもつ創造的な書風を打ち立てた。 それぞれの代表作、欧陽詢の「九成宮醴泉銘」は楷書の完成された姿として「楷書の極則」と称され、虞世南の「孔子廟堂碑」は品位の高さにおいて古今第一「君子の書」とされる。■遂良の代表作としては「孟法師碑」「雁塔聖教序」などが知られる。 本巻は、長い歴史の中で学び継がれてきたこれら三人の書を中心に、初唐の名蹟を当代一流の書家が深く究め「印象的、写実的、表現的」に臨書する。
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