中世王朝物語全集 9

小夜衣

中世王朝物語全集

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出版社
笠間書院
著者名
市古貞次
価格
4,400円(本体4,000円+税)
発行年月
1997年12月
判型
A5
ISBN
9784305400895

小夜衣(さよごろも)辛島正雄[校訂・訳注]



幼い頃、母に先立たれ、

祖母の尼上を頼りに、山里に寂しく暮らす姫君。

そんな姫君を、当代随一の貴公子兵部卿宮が見初め、

二世を契る仲となる。

ところが、宮は関白家に婿取られ、

姫君も、入内した異母姉妹の母代として、

宮仕えに駆り出される運命の激変、

ために、二人の疎隔は決定的なものとなる。

御所では、帝が、才色兼備の姫君にたちまち魅了され、

尋常ならざる執心ぶり、

心穏やかでない継母は、

乳母子も民部少輔に命じて、姫君を拉致、監禁させる。

絶望の底に沈む姫君に、

民部少輔はひそかに野心を燃え立たせる……。

継子いじめ譚に「しのびね」型の趣向を加味した、

山里の姫君の苦難と栄達の物語。

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