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個人を生かし組織を活性化するリーダーのあり方とは?集団目標達成のためにメンバーの調和を図りながら能力発揮をうながすのが、リーダーの役割である。円滑な機能と目的遂行のためには、決断力と強さが、和のためには、全体を見わたすことのできる冷静な眼が、個々人への心くばりのためには、やさしさが要求される。目標の設定から役割分担、メンバーの興味や感情への配慮、指示のし方、意見のきき方など具体的着眼点を示しつつ、豊かなコミュニケーションと開かれた人間関係にもとづいた柔軟で効果的なリーダーシップのスタイルを考察する。
ひとつの世界をつくる――リーダーシップを発揮するとは、自・他一体感の回復ということになろうかと思う。多分今までに偉大なリーダーといわれた人たちは、無我無心で「グループが自分、自分がグループ」という境地を味わっていたのではないかと思う。そうなるためには、自分を空しくして相手の世界に入り、自分と相手がひとつの世界をつくることである。リーダーシップとは、けっして相手を意のままに動かす技法ではない。いうなれば、グループ全員がひとつの世界をつくるための技法といったほうがよい。あるいは、相互に自己拡大しあう技法といってもよい。――本書より
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