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日本霊異記(上・中・下)3巻は、日本最古の仏教説話集で、奈良末期に成った。全篇約120話が年代順に配列されており、この中巻の説話は、聖武天皇ごろの42話。第1話は長屋親王(ながやのおおきみ)(天武天皇の皇孫、太政大臣)の冤罪、服毒自殺事件だが、卑賤の僧を傷つけた罪の報いと説く。第3話では、九州に遺された武蔵国多摩郡(むさしのくにたまのごおり)の防人が、若妻を愛する余り、母親を殺害しようとして地獄に落ちる。この種の腥(なまぐさい)い強烈な因果応報談が多い。
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