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日本のがん医療には、「無法地帯」というべき闇がある。
「がんが劇的に消えた!」
「骨転移があっても効いた!」
「ステージ4でも諦めない!」
このような謳い文句を使い、がん患者に奇跡的な治療効果を期待させて莫大な費用を取る、自由診療のがん治療のことだ。
まるで最新の医療テクノロジーを駆使した、特別な治療であるかのように見えるが、実際は、現代医療に必須のエビデンス(科学的な根拠)が存在しない。
しかし、規制する法律がないために、モラルを欠いた一部の医者が、命の瀬戸際に追い込まれたがん患者を相手に、荒稼ぎしている。
がん医療の裏側に広がる闇を知らない患者は、エセ医療の罠にかかり、適切な治療を受ける機会を逃し、治る見込みもない無駄な治療に、貴重な残された時間と大金を費やす。最悪の場合、体調が悪化した時に受け入れ先の病院がない、という悲惨な結末を迎えたケースもある。
本書ではこれまで闇の中にあった「がんエセ医療」の実態を徹底取材で明らかにする。
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