夏目漱石門下の作家・阿部次郎(1883-1959)は1960年代まで若者に読まれつづけたロングセラー『三太郎の日記』を著し、大正教養主義を牽引した。欧州留学後、東北帝国大学教授として人文学の礎を築いた阿部の業績は芭蕉からゲーテ、万葉集から江戸芸術まで多岐にわたる。東北大学史料館には阿部の書簡約4000点が寄託され、整理・目録作成が進行中である。2022年10月に行われた東北大学文学部主催のシンポジウムの内容を中心に、近世古書画から能楽に至る阿部の日本文化研究を再検討する。
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