粟田、色絵恋模様

粟田、色絵恋模様

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出版社
開拓社
著者名
錦光山和雄
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2023年1月
判型
四六判
ISBN
9784758970259

十三歳の祇園の舞妓、千恵とお民が舞妓の店出しの日、巽橋の上でどちらが祇園一の舞妓になるのか対峙するところから物語は始まる。二人は京都を代表する粟田焼の窯元・錦光山宗兵衛を巡って争い、思いもよらぬ運命の糸にもてあそばれて変遷を繰り広げていく。また、サブタイトルが『京都粟田焼窯元 錦光山宗兵衛外伝』とあるように、欧米で一世を風靡したジャポニスムが終焉した中で粟田焼の近代化に苦闘する七代錦光山宗兵衛の姿が描かれる。具体的には宗兵衛は明治33年のパリ万博視察にでかけ、アール・ヌーヴォー様式が全盛を迎えていることに衝撃を受け、後に帝室技芸員(当時の人間国宝)になった諏訪蘇山らと窯変技法の開発に取り組む。その過程で諏訪蘇山の武勇伝や洋画家の浅井忠などのデザイン改革の取り組みや錦光山内部の対立などが描かれる。このように本書は、幕末から昭和初期にいたる京都の窯業地・粟田と祇園を舞台として、粟田焼・京薩摩の窯元・七代錦光山宗兵衛の京焼近代化への苦闘、その栄光と挫折を縦糸とし、宗兵衛を取り巻く祇園の女たちや家族の愛と確執の人間模様を横糸として描いた、壮大な歴史ロマン小説である。一読すれば、一風変わった『粟田、色絵恋模様』という題名の秘密が明らかになる。

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