日本神話がわかる神々のくらし

The New Fifties

日本神話がわかる神々のくらし

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出版社
講談社
著者名
瓜生中
価格
1,540円(本体1,400円+税)
発行年月
2021年12月
判型
B6
ISBN
9784065265215

神話に登場する神々はじつに人間的である。他者と言い争ったり、他者に嫉妬したり、喜びをあらわにしたり、悲しんだり。

『古事記』や『日本書紀』は天皇家の正当性を世間に知らしめるために作られたものだが、神話に出てくるスサノオやオオクニヌシ、ヤマトタケルなどは、われわれ普通の人間と変わらぬ情感を発揮している。

神々は失恋もすれば、他愛もない悪戯もし、失敗して罰を受けたりもする、とても親しみやすい存在である。

そして、これらの神々の行動や習慣、情感は、長い年月の間受け継がれ、現代の日本人の暮らしのなかに根付いている。

人間の本性は、技術がいくら発達してもほとんどかわっていないことを、われわれに教えてくれる。

こうした「神々のくらし」を知ることで、日本神話が、よりわかるようになるだろう。


【もくじ】
主な神々の系図

序章 神話を読むための基礎知識

第一章 現代に続く食文化
一つ釜の飯を食う――イザナキとイザナミのやり取り
家族そろって食事をする――食事の席に着かなかったヤマトタケルの兄
神饌にみる日本の食文化――刺身のツマなどを殊更に高く盛り付ける訳
神代から続く酒造り――ヤマタノオロチ退治のときに造った八塩折の酒
神事として続いてきた米作り――高天原にあった神聖な田んぼと機屋

第二章 神代から続く生活と教え
巨大な柱は「立柱式」のルーツ――イザナギとイザナミが立てた神聖な柱
神々の結婚と恋愛――妻争いと、奔放な性の告白
神にも適材適所がある――転職に失敗した海幸彦と山幸彦
神代の裁判――アマテラスとスサノオの誓約
神々の罪と罰――スサノオの刑罰
神も占いに頼った――政治に使われていた占い
蒲の穂(花粉)は傷に効く――因幡の白兎神話

第三章 神代から変わらない人情と人の心
今も変わらぬ夫婦愛――海の藻屑と消えたオトタチバナヒメ
見るなと言われれば見たくなる――神たちの覗き見
昔も今も変わらない嫉妬心――イワノヒメ、清姫の嫉妬
神代にも身内を庇った――アマテラスとスサノオ
神も子の親――オオクニヌシの意外な現代的父親像

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