国益ゲーム

国益ゲーム

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出版社
ぱる出版
著者名
緒方林太郎
価格
1,650円(本体1,500円+税)
発行年月
2020年4月
判型
四六判
ISBN
9784827212303

外交官として、国会議員としての経験から通商分野に精通する著者が、1990年代の日米貿易摩擦に始まり、TPP交渉、日米貿易交渉に至る日本とアメリカの通商関係を多面的に読み解く。
コメ、自動車、保険、豚肉、著作権といった個別の重要テーマのみならず、アメリカ大統領選挙や日本の交渉体制のあり方にも踏み込み、取り上げられる分野は極めて多岐に亘る。読者は著者の圧倒的な知識量と解析力に驚くだろう。
通商交渉は、政治、経済、法律が複雑に絡まる中で、お互いが国益を最大化しようとするゲームである。本書は、ともすれば学術的に過ぎたり、政治的プロパガンダになりがちな通商の議論を丁寧に整理し、落ち着いた視点から書かれている。
著者は保護主義の危険性を説き、漸進的な自由貿易の推進を訴える。しかし、本書を手にしていただければ分かるが、無条件で自由貿易を礼賛するものではない。TPP交渉や日米貿易交渉についても、成功した点、失敗した点を明確に分けて書いている。そして、本著はいわゆる「政治家本」ではない。著者は現在の政治情勢の中にあっては野党に属するが、本書の中において、特定の政党に与した記述を見つける事は出来ない。

序章 ある違和感
第1章 アメリカとのゲームの教訓
第2章 アメリカ流ゲームのやり方
第3章 TPP交渉というバトル・フィールド
第4章 ゲームオーバー回避 -TPPの結果
第5章 魑魅魍魎の住む世界1 -制度疲労が目立つコメの輸入制度
第6章 魑魅魍魎の住む世界2 -誰も正しく理解していない豚肉輸入の闇
第7章 リセットボタン -アメリカとの二国間交渉
第8章 目まぐるしく変わるゲームの景色
第9章 クリアー失敗 -日米交渉の結果
終章 日本はどこに向かうべきか

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