ケース研究責任能力が問題となった裁判員裁判

GENJIN刑事弁護シリーズ

ケース研究責任能力が問題となった裁判員裁判

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責任能力が問題となる事件の弁護活動のあり方を検討するには、精神科医の協力が不可欠である。精神鑑定書の読み方一つとっても、弁護人には理解が難しい。複数の精神科医から意見を聴くことで、理解を深めることができる。また、尋問のあり方についても、尋問を受ける証人(鑑定人)の立場からの意見を聴くことで、尋問のあり方を検証することができる。このような問題意識から、日本弁護士連合会では、日本司法精神医学会・精神鑑定と裁判員制度に関する委員会の協力のもと、定期的に協議会を開催してきた。そこでは、責任能力が争われた事件の弁護人を招いて、精神鑑定と弁護活動を報告してもらい、精神科医と弁護士による共同検討を行ってきた。
本書では、上記協議会の成果をとりまとめたもので、責任能力が争われた裁判員裁判10ケース(統合失調症圏、気分障害圏、物質関連障害・飲酒酩酊、発達障害)を取り上げている。
一つのケースについて、それぞれ、担当弁護人による事例報告、精神科医と弁護士のコメント、判決書の抜粋が収められている。ときには意見が対立することもあるが、一つの事例について、異なる視点からの分析が加えられることにより、事例をより深く理解することができる。

【第1部】 統合失調症圏
[ケース1]殺人未遂被告事件(診断:統合失調症)
検察官の不充分な聴取および簡易鑑定に基づき起訴された結果、無罪となった事例
[ケース2]殺人未遂被告事件(診断:統合失調症)
心神喪失により無罪となった後、医療観察法に基づく入通院処遇が不要との決定となった事例
[ケース3]殺人被告事件(診断:統合失調症)
再鑑定により検察官が公訴を取り消した事例

【第2部】 気分障害圏
[ケース4]殺人被告事件(診断:うつ病)
私的鑑定の意見書よりも鑑定人の証言が信用された事例
[ケース5]殺人被告事件(診断:うつ病)
無理心中を図って子を殺めた母について、うつ病の影響で心神喪失の状態にあった疑いがあるとして無罪とされた事例
[ケース6]現住建造物等放火被告事件(診断:うつ病)
うつ病に罹患していた被告人が妄想に基づき自宅に放火した事例
[ケース7]強盗傷人被告事件(診断:躁うつ病→非定型精神病)
控訴審において新たに行った当事者鑑定に依拠し、第一審とは異なる精神障害が認定された事例

【第3部】 物質関連障害・飲酒酩酊
[ケース8]傷害致死被告事件(診断:精神作用物質による精神病性障害)
いわゆる「7つの着眼点」に基づいて争点整理がされ公判が行われた事例
[ケース9]現住建造物等放火被告事件(診断:飲酒酩酊)
アルコール中毒せん妄・アルコール離脱せん妄等の精神障害と責任能力の有無が争われた事例

【第4部】 発達障害
[ケース10]殺人被告事件(診断:アスペルガー障害)
裁判員裁判において障害に対する無理解・偏見による厳罰化がなされた事例

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