近年、全国レベルで少子・高齢化に伴う人口減少が叫ばれるなか、居住していた方が亡くなり、その家の相続人や管理する人がいないために適正な管理がなされず、近隣住民が迷惑を被るという空き家の問題が深刻となっています。
本書は、私が平成29年3月までの7年間に、勤務先の中野区役所で建築監察(違反建築物の取締り)という業務を行うなか、空き家対策に携わった経験を基に、現役の行政担当職員としての立場から書かれています。
本書は、空き家を所有・管理している方や相続することになってしまった方が、空き家の利活用又は処分について悩んでいる場合や、逆に放置された空き家の付近に住まわれている方で何らかの迷惑を被って困っている場合に、この先どうしたらいいかの判断を下す際の一助になればという思いで書かれています。
また、本書の冒頭では、私の空き家対策に従事した経験を基に作られた空き家対策のロードマップが提示されており、読者がどの立ち位置にあるかを客観的に確認できる工夫がなされています。そして本書の前半の第1編では、主に建築基準法関連の規定から空き家を捉えた視点から書かれており、空き家を利活用する場合の考慮すべき事項を検証しています。これに続く後半の第2編は、近隣住民から迷惑空き家として苦情の対象となり、空家法の成立に伴い、行政がどのように対応していくことになったのか等が書かれています。
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