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現在われわれが目にしているポスト・マハティール時代とはどのような時代なのだろうか。かつてマハティールが先進国入りの期限目標に設定した2020年が近づくいま、マレーシアはどんな地点にいるのか。政治面では、変化の激しさこそポスト・マハティール時代の特徴である。2014年の夏に本書の企画案を書いた時点では、マハティールが91歳で新党を立ち上げ、かつて自身が投獄した政敵と手を組んで野党連合の代表になるなどとは想像すらできなかった。本書では、政党間の関係性の変化のほか、政治にかかわる制度、有権者の意識、市民社会の動向など、多方面で生じた政治的変化を把握し、その要因を推察する。経済的には、1990年代末のアジア通貨危機を経てマレーシアは安定成長期に入った。しばしば「中所得国の罠」に捕らわれていると指摘されるものの、ポスト・マハティール時代も 5 %前後の成長が続いており、高所得国の仲間入りを果たすのは時間の問題である。成長と分配のバランスを政府はどう図ってきたのか、その現状と課題を把握することが経済面での本書の焦点である。
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