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森林と災害のつながりは,日本人にとっては馴染みあるテーマであり,気候変動に伴う斜面崩壊や土石流災害が多発する現在,さらに関心は高くなっている。森林がもつ防災・減災機能のなかでも本書で扱った水土保全機能は古くから注目され,研究も進められてきた。一方で,過去の研究の多くは小流域における皆伐実験であり,細かな水文・地形変動プロセス,樹種による影響の違い,間伐による密度管理の効果,下層植生の影響などは評価されてこなかった。本書では森林における水の動きに着目し,森林における水収支,森林からの流出と斜面崩壊,土石流災害,河川と森林,津波と海岸林,原発事故について,上記諸点も加味した最新の知見を紹介する。
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